犬はつくし食べても大丈夫!毒性があるため量やあげ方に注意
犬は目ざといのでお散歩中にいち早くつくしを見つけて食べようとしませんか?
うちの愛犬はつくしが大好きらしく、つくしを見つけるとつくしめがけてまっしぐら。
そんなに好きなら食べさせてあげたいけど、外に生えているつくしは衛生面で心配。
犬がつくしを食べても大丈夫か、食べ方やつくしの栄養など調べました。
犬はつくしを食べても大丈夫?
少量なら犬がつくしを食べても大丈夫。
ただし、あげ方には注意点があり、アレルギーや腎機能に障害のある犬につくしをあげるのは避けましょう。
つくしとは
つくしは漢字で書くと「土筆」。
語源は土に刺さった筆に見えるため、スギナの胞子茎でありスギナとワンセットにされた「付く子」の変形など、諸説あります。
つくしの花言葉は向上心・努力・意外・驚き。西洋での花言葉は従順(Docilty)・静か(Quiet)。
ちなみに、つくしは英語でField horsetailもしくはhorsetail(馬のしっぽ)。
温かい地域では2月頃から生えて3月にピークを迎え、寒い地域では4月~5月にかけて生える春の季節感を楽しめる山菜です。
つくしの栄養
小さくて頭の部分からやたらに粉(胞子)が落ちて、食べると苦い不思議な山菜のつくし。
しかし、つくしは意外とカロテン、ビタミンEなどを含み栄養価が高いのです。つくしはさまざまな栄養素を含んでおり、特に注目したい栄養素をご紹介します。
フラボノイド酸
名前を聞いたことがない栄養素でしたが、花粉症に悩まされている方に嬉しい効果が。
実は、犬にも花粉症があり、花粉の多く飛散する季節に鼻をぐすぐすさせてかわいそうな子を見かけたことがあります。
うちのウエスティ犬は平気ですが、近所のトイプードルが花粉症に悩まされていました。このフラボノイド酸は犬の花粉症等のアレルギー症状も予防する効果があります。
他に抗癌作用、美肌などの効果も期待できます。
βカロテン
βカロテンは抗酸化物質を含み体内の活性酸素を取り除く働きがあります。ガンの予防や老化防止に効果的と言われている抗酸化作用のある栄養素です。
ブロッコリーや芽キャベツなどよりも多く含まれています。
さらにβカロテンは必要な量だけ体内でビタミンAになり目や皮膚などの健康を維持するのに欠かせない栄養素です。
犬の体の免疫力を高め、健康な肌を保つ働きをします。
ビタミン(ビタミンE・ビタミンC)
つくしにはさまざまなビタミンが含まれており、特筆すべきはビタミンEとビタミンCです。
つくしに含まれるビタミンEの量は野菜の中でもトップクラス。ビタミンEが豊富に含まれていると言われているアボカドよりも多いのです。
ビタミンEは強力な抗酸化物質として知られている栄養素で体内で活性酸素を除去する働きがあります。
ビタミンCはコラーゲンの生成をサポートする役割を担っており、風邪の予防や犬の肌・被毛の健康を維持する効果があります。
疲労回復や免疫力アップに一役買っているほか、犬のエイジングケア1にも〇。
食物繊維
つくしに多く含まれている炭水化物の大部分が、食物繊維です。食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。
つくしに特に多いのは不溶性食物繊維。不溶性食物繊維は水に溶けない性質を持っています。
胃や腸で水分を吸収して大きく膨らみ、腸を刺激して腸の蠕動運動を促進し、お通じが良くする整腸作用があります。
また、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病にも効果的です。
カリウム
つくしには多くのカリウムが含まれています。カリウムには利尿作用があり、むくみ予防になります。
腎機能に問題を抱えている方や高カリウム血症の危険性がある方は避けた方が安全です。
つくしのもつ毒性
つくしは微量ながら植物性の毒があります。
心臓、腎臓など持病がある犬でなければきちんとつくしに下処理をして大量に与えなければ問題はありません。
つくしに含まれる毒は「アルカロイド」・「チアミナーゼ」・「無機ケイ素」など。発がん性を心配されることもありますが、ごく微量で健康体であれば特に問題はありません。
ダイエット・むくみ防止・美肌効果が期待できるのでスギナをお茶にして飲む方もいます。ただし、アレルギーや心臓・腎臓の持病がある方は摂取を控えた方が安全です。
チアミナーゼ
チアミナーゼはビタミンBを分解する酵素で、ビタミンB1欠乏症を引き起こす危険性があります。
アルカロイド
アルカロイドはニコチン・キニーネ・じゃがいもの芽などに含まれるソラニンなどの物質です。
大量に摂取すると嘔吐や目眩・腹痛・下痢・吐き気などを引き起こす植物性の毒です。
つくしを犬にあげるときの注意点
犬につくしを与える際は量と与え方に要注意。
つくしに多く含まれるカリウムは過剰摂取すると「高カリウム血症」の危険性があります。
通常は、体内の余分なカリウムは腎臓の働きで尿中に排泄されます。
しかし、腎機能が低下していたり、透析していたりする場合、カリウムが体に溜まって高カリウム血症になるリスクが高まります。
カリウムが特に多いと言われているバナナよりは低いですが、腎機能が低下している場合は避けた方が安心です。
給与量
前述のように少量ながら毒性も含んでいるので、与える量は少量で。
また、犬がアレルギー反応を起こさないとも限らないので様子を見ながら与えましょう。
あげ方
道端に生えていたつくしを犬に与えるときには、以下3工程を行いましょう。
- 水洗いする
- つくしの袴を取り除く(水に浸けておくと袴がとりやすい)
- 下茹でしてアクを抜く
まとめ
腎臓・心臓の疾患など持病を持っていない犬はつくしを食べても大丈夫です。
ただし、少量に限ること、はかまをとって下処理をすることをお忘れなく。
- 年齢に応じたケア ↩︎