
犬用歯ブラシには、一般的なスティック型のほか、360度型、3方向型、高密度極細毛型、指サック型など、さまざまな商品があります。人間用の子供用歯ブラシを犬に代用する方法もありますが、価格や機能だけでなく、愛犬の口の大きさや歯磨きへの慣れ具合に合ったものを選ぶことが大切です。
この記事では、実際に複数の歯ブラシを愛犬に使用し、ヘッドの大きさや厚み、奥歯への届きやすさ、毛の柔らかさ、持ちやすさなどを比較します。犬用歯ブラシの選び方や、人間用・子供用歯ブラシで代用する際の注意点、歯ブラシを嫌がる犬への慣らし方もまとめました。
なお、歯磨きシートや歯磨きガムは、歯ブラシと同じものではありません。この記事では、歯磨きシートをブラシへ移行する前の練習用品、歯磨きガムを補助的なデンタルケア用品として扱います。
犬用歯ブラシを実際に比較した結論

- 総合的に使いやすかった歯ブラシ:ナノ歯ブラシ6本セット 柔らかいため歯茎を傷つけにくくヘッドは大きめでもわが家のウエスティの歯はきちんと磨けた
- 小型犬に向いている歯ブラシ:maffole 犬用歯ブラシ(小型犬用・5本セット) ヘッドが少し小さめなので歯の小さい子でも磨きやすい
- 超小型犬に適す歯ブラシ:ライオン PETKISS デンタルブラシ コンパクト お口も歯も小さい子には小さいヘッドがおすすめ
- 歯ブラシを嫌がる犬におすすめ:ビバテック シグワン 超小型犬用歯ブラシ 360度ブラシが付いているのでどこかしらのブラシで歯を磨ける
- 価格を押さえたい場合の候補:ナノ歯ブラシ6本セット 割安
同じタイプの歯ブラシでも、ヘッドの厚みや毛の密度、柄の持ちやすさは商品によって異なります。以下では、実際に使用して分かった違いを詳しく紹介します。
今回比較した犬用歯ブラシ一覧
小型犬である愛犬のウエスティが使用した結果です。
もともと子供用の普通という硬さの歯ブラシを使っていましたが、歯茎を傷つけそうで怖くて磨きが甘くなっていました。犬用は高くて1本1,000円以上するのがざらである中でお得なものを見つけてあれこれ試してみました。
| 商品名 | タイプ | 購入時価格 | 総合評価 |
|---|---|---|---|
| maffole 犬用歯ブラシ | 高密度極細毛型 | 1,498円(5本) | ◎ |
| Preime ナノ歯ブラシ | 人間用(大人用) | 690円(6本) | ◎ |
| SOMOTO 犬用歯ブラシ | 高密度極細毛型 | 1,199円(4本) | ◎ |
| moku designキレぴか歯ブラシ | 高密度極細毛型 | 1,499円(4本) | ◎ |
| トーラス 歯垢トルトル プラケア | スティック型(部分磨き) | 609円(1本) | 〇 |
| PETKISS コンパクト | スティック型 | 要確認 | 〇 |
| PETKISS レギュラー | スティック型 | 要確認 | 〇 |
| シグワン 超小型犬用 | 360度型 | 650円(1本) | △ |
| maffole 奥歯用(4本セット) | 高密度極細毛型(奥歯用) | 1,498円(4本) | × |
| トーラス デントレーナー やわらかブラシ | スティック型(超小型犬向け) | 499円(1本) | 〇 |
| スーパーキャット らくらく歯みがきブラシ | スティック型(先細毛) | 482円(1本) | 〇 |
maffole 犬用歯ブラシ(小型犬用・5本セット)
タイプ:高密度極細毛型(スティック型)/仕様:平型ヘッド・毛高10mm
毛の感触:柔らかくて安心/奥歯への入れやすさ:◎
価格:1,498円(5本セット・1本あたり300円)
評価:◎
Amazonで見るPreime ナノ歯ブラシ やわらかめ(大人用・6本セット)
タイプ:人間用(大人用ナノ歯ブラシ)/仕様:長方形ヘッド・毛0.08mm
毛の感触:柔らかくて安心/奥歯への入れやすさ:〇
価格:690円(6本セット・1本あたり115円)
評価:◎
Amazonで見るSOMOTO 犬用歯ブラシ(犬猫用・4色セット)
タイプ:高密度極細毛型(スティック型)/仕様:ラウンドヘッド1.4×0.8cm・毛0.01mm
毛の感触:柔らかくて安心/奥歯への入れやすさ:◎
価格:1,199円(4本セット・1本あたり300円)
評価:◎
Amazonで見るmoku design「キレぴか歯ブラシ」(小型犬用・4本セット)
タイプ:高密度極細毛型(スティック型)/仕様:ダイヤモンド型ヘッド(小指の爪サイズ)・毛0.08mm
毛の感触:柔らかくて安心/奥歯への入れやすさ:◎
価格:1,499円(4本セット・1本あたり375円)
評価:◎
Amazonで見るライオン PETKISS デンタルブラシ コンパクト
タイプ:スティック型(超小型犬・猫向け)/仕様:4.5×2.1×21cm・極薄ヘッド・毛0.02mm
毛の感触:普通/奥歯への入れやすさ:△毛足が短いので奥が磨きにくい
価格:要確認(単品価格は変動)
評価:〇
Amazonで見るライオン PETKISS デンタルブラシ レギュラー
タイプ:スティック型(小型犬向け)/仕様:4.5×2.1×21cm・毛0.02mm
毛の感触:普通/奥歯への入れやすさ:△毛足が短いため奥が磨きにくい
価格:要確認(単品価格は変動)
評価:〇
Amazonで見るビバテック シグワン 超小型犬用歯ブラシ
タイプ:360度型/仕様:1.3×1.2×14.3cm
毛の感触:柔らかい/奥歯への入れやすさ:〇
価格:650円(1本)
評価:△(力が入れづらく磨けているか不安)
Amazonで見るmaffole 犬用歯ブラシ 奥歯用(4本セット)
タイプ:高密度極細毛型(奥歯用・立体型ヘッド)/仕様:小動物歯科研究医監修・1万本の極細毛・歯磨きガイド付
毛の感触:柔らかくて安心/奥歯への入れやすさ:×
価格:1,498円(4本セット・1本あたり375円)
評価:×(使いにくいうえ毛束が取れた)
Amazonで見るトーラス デントレーナー やわらかブラシ(超小型犬〜小型犬用)
タイプ:スティック型(超小型犬向け・やわらかめ)/仕様:毛の長さ4mm・超極細毛0.07mm
毛の感触:柔らかめ/奥歯への入れやすさ:〇
価格:499円(1本)
評価:〇
Amazonで見るスーパーキャット らくらく歯みがきブラシ CS-23
タイプ:スティック型(先細毛・抗菌加工)/仕様:ナチュラルセラミックス&特殊アパタイト配合・やわらかめ先細毛
毛の感触:普通/奥歯への入れやすさ:〇
価格:482円(1本)
評価:〇
Amazonで見る※価格は変動するため参考値です。
犬用歯ブラシの選び方

愛犬の口に合うヘッドサイズを選ぶ
犬用歯ブラシを選ぶときは、まずヘッドの幅・長さ・厚みを確認しましょう。ヘッドが大きすぎたり厚すぎたりすると、口の奥へ入れにくく、歯や歯茎へ無理に押し当てる原因になります。
特に超小型犬や小型犬では、商品の対象表示だけで判断せず、唇を軽くめくった状態で無理なく歯へ当てられる大きさかを確認することが大切です。口を大きく開けなくても外側の歯へ届くサイズを目安にしてください。
毛の柔らかさと密度を確認する
硬い毛や強すぎる力で磨くと、歯茎を傷つけるおそれがあります。初めて使う場合は、毛先が柔らかく、歯や歯茎へ無理なく当てられる商品を選びましょう。
ただし、「極細毛」「超極細毛」「高密度毛」などの名称だけでは、実際の柔らかさや弾力までは分かりません。使用前に指で毛先に触れたり、手の甲にブラシを当てたりして硬さや毛の密集具合を確認してください。
歯磨きへの慣れ具合に合わせる
まだ口元を触られることに慣れていない犬へ、いきなり歯ブラシを入れると、歯磨き自体を嫌がる原因になることがあります。愛犬の状態に合わせて段階的に進めましょう。
- 口元を触られるのが苦手:最初は口元に触れる練習から始める
- 指で歯に触れられる:ガーゼや歯磨きシートで短時間の練習をする
- 口の中へ道具を入れられる:小さく柔らかい歯ブラシを試す
- 歯ブラシに慣れている:奥歯や歯と歯茎の境目まで磨きやすい商品を比較する
柄の長さと持ちやすさも確認する
歯ブラシの柄が短すぎると奥歯へ届かせにくく、長すぎると細かな動きをつけにくい場合があります。愛犬が途中で動くことも考え、滑りにくく、力を入れすぎずに持てるものを選びましょう。
噛み癖がある犬に使用する場合は、柄やヘッドに傷や破損がないか、使用するたびに確認してください。歯ブラシをおもちゃとして嚙ませたり、犬だけに預けたりしないことも重要です。
犬用歯ブラシのタイプ別の違い
タイプによって形状や特徴が異なります。今回使用した商品がどのタイプに当たるかも合わせてまとめました。
| タイプ | 形状の特徴 | 選ぶ際のポイント | 注意点 | 今回の該当商品・実感 |
|---|---|---|---|---|
| スティック型 | 一般的な柄付き歯ブラシ | ヘッドの大きさ・厚み・毛の柔らかさを確認する | 嚙ませたままにしない | トーラス歯垢トルトル、PETKISSコンパクト/レギュラーなど |
| 360度型 | 軸の全周に毛が配置されている | ブラシの向きを合わせやすいか、口へ無理なく入るか確認する | 商品によってはヘッドが太い | シグワン:毛先が柔らかく優しく磨けたが、力が入れづらい |
| 3方向型 | 複数方向から歯を囲むようにブラシが配置されている | 愛犬の歯の大きさに合うか確認する | 歯の大きさと形状が合わない場合がある | 今回未使用 |
| 高密度極細毛型 | 細い毛を高密度に配置した商品が多い | 毛の感触・ヘッドの厚み・洗いやすさを確認する | 商品ごとに毛の弾力や密度が異なる | maffole・SOMOTO・moku design「キレぴか歯ブラシ」:柔らかく歯茎に優しいが、ヘッドの厚みで奥歯への入れやすさに差 |
| 指サック型 | 指に装着して使用する | 指から外れにくいサイズや固定方法を選ぶ | 外れたり破損したりしないよう注意する | 今回未使用 |
| 人間用(子供用など) | 小さめのヘッドの商品がある | サイズ・厚み・柔らかさが愛犬に合うか確認する | 犬専用として管理し、人間用歯磨き粉は使用しない | Preimeナノ歯ブラシ(大人用):柔らかさが合っていた |
なお、「ナノブラシ」「ナノ加工」という名称が使われていても、その意味は商品ごとに異なります。毛の細さを示すとは限らず、粒子加工やコーティング、商品独自の呼称として使われることもあるため、名称だけで判断せず各メーカーの説明を確認してください。
犬の歯ブラシは人間用で代用できる?子供用を選ぶポイント

人間用の子供用歯ブラシでも、ヘッドの大きさや厚み、毛の柔らかさが愛犬の口に合えば、犬の歯磨きに使用できる場合があります。小さなヘッドの商品が多く、犬用歯ブラシより手頃な価格で購入できることもメリットです。
ただし、「子ども用」と書かれているだけで、すべての犬に適しているわけではありません。次の項目を確認して選びましょう。
- ヘッドの縦幅・横幅が愛犬の口に合っているか
- ヘッドが厚すぎず、奥歯まで無理なく入るか
- 毛が硬すぎないか
- 柄の長さや太さが持ちやすいか
- 犬専用として、人間の歯ブラシと分けて管理できるか
人間用歯ブラシを代用する場合も、人間用の歯磨き粉や歯磨きジェルは使用しないでください。水、または犬用として販売されている歯磨きペーストなどを使用します。
実際に使ってみて、ヘッドを入れにくい、歯へ当てにくい、愛犬が強く嫌がるといった場合は、無理に続けず、別のサイズや犬用歯ブラシへ切り替えましょう。うちの愛犬では子供用の歯ブラシで普通の硬さのものは合わなかったので使用をやめました。ただ、大人用でもPreimeナノ歯ブラシは、柔らかさが愛犬の口に合っていたため使用しています。
歯ブラシを嫌がる犬の慣らし方

歯ブラシを嫌がる犬には、いきなり口の中へブラシを入れず、口元に触れる練習から始めます。短時間で終え、できたら複めることを繰り返しましょう。
- 口元や頬へ短時間触れる
- 唇を少しだけめくる
- 清潔な指やガーゼで歯の表面へ触れる
- 歯磨きシートで数本の歯を拭く
- 歯ブラシの匂いを嗅がせ、毛先を歯へ短時間当てる
- 慣れてきたら、磨く歯を少しずつ増やす
一度にすべての歯を磨く必要はありません。嫌がった場合は無理に押さえつけず、前の段階へ戻って練習します。
歯磨きガムは、歯ブラシへ慣れるための練習そのものではありません。ブラッシングの代わりにせず、補助的なデンタルケアとして使用しましょう。
歯磨きガムの選び方や、与える際の注意点については、以下の記事で紹介しています。
犬用歯ブラシの正しい使い方と注意点

- 歯ブラシを水で濡らす
- 上唇を軽くめくり、毛先を歯と歯茎の境目へ約45度の角度で当てる
- 力を入れすぎず、小刻みに横へ動かす
- 最初は数本から始め、慣れてきたら磨く範囲を増やす
- 使用後はよく洗い、風通しのよい場所で乾燥させる
歯茎から出血した、痛がる、口臭が急に強くなった、歯がぐらついているなどの異常がある場合は、無理に歯磨きを続けず、動物病院へ相談してください。
歯ブラシの交換時期

歯ブラシの交換時期は、使用頻度や磨き方、愛犬がブラシを嚙むかどうかによって異なります。期間だけで一律に決めず、次のような変化が見られたら交換しましょう。
- 毛先が開いた、またはへたった
- 毛の弾力がなくなった
- 洗っても汚れや臭いが残る
- 柄やヘッドに嚙み傷・ひび・変形がある
破損した歯ブラシを使い続けると、口の中を傷つけたり、部品を誤って飲み込んだりするおそれがあります。使用前後に状態を確認してください。
よくある質問
Q. 人間用の子供用歯ブラシを犬に使っても大丈夫ですか?
A. ヘッドの大きさ・厚みや毛の柔らかさが愛犬の口に合えば、使用できる場合があります。ただし、犬専用として管理し、人間用の歯磨き粉や歯磨きジェルは使用しないでください。口へ入れにくい場合や愛犬が強く嫌がる場合は、無理に使わず別の歯ブラシへ切り替えましょう。
Q. 360度歯ブラシと3方向歯ブラシは同じものですか?
A. 同じものではありません。360度型は軸の全周に毛が配置された形状で、3方向型は複数方向から歯を囲むようにブラシが配置された形状です。ヘッドの太さや歯を挟む部分の幅を確認し、愛犬の口や歯の大きさに合うものを選びましょう。
Q. ナノブラシは一般的な歯ブラシより優れていますか?
A. 「ナノブラシ」や「ナノ加工」が何を示すかは、商品によって異なります。毛の細さを指すとは限らないため、名称だけで判断せず、メーカーが案内する加工内容、ヘッドサイズ、毛の柔らかさなどを確認してください。
Q. 犬用歯ブラシはどのくらいの頻度で交換しますか?
A. 使用頻度や愛犬の嚙み方によって異なります。毛先が開いた、弾力がなくなった、汚れが落ちない、柄やヘッドに傷が付いたといった変化が見られたら交換してください。
Q. 歯ブラシを嫌がる犬にはどうすればよいですか?
A. いきなり歯ブラシを入れず、口元に触れる、唇をめくる、指やガーゼで歯に触れるといった練習から始めます。一度にすべて磨こうとせず、短時間で終えて、少しずつ慣らしましょう。
Q. 歯磨きシートだけでも大丈夫ですか?
A. 歯磨きシートは口に触れる練習や、歯の表面を拭く際に利用できます。ただし、歯と歯茎の境目や細かな部分へ届きにくいことがあります。愛犬が慣れてきたら、無理のない範囲で歯ブラシへ移行することも検討しましょう。
まとめ|犬用歯ブラシは口の大きさと磨きやすさで選もう
犬用歯ブラシは、価格や機能の多さだけでなく、愛犬の口に合うヘッドサイズ、毛の柔らかさ、奥歯への入れやすさ、飼い主の持ちやすさを比較して選ぶことが大切です。
360度型、3方向型、高密度極細毛型などにはそれぞれ異なる特徴がありますが、特定の形状がすべての犬に適しているわけではありません。実際に無理なく口へ入れられ、力を入れすぎずに歯へ当てられるかを確認しましょう。
人間用の子供用歯ブラシも、サイズや毛の柔らかさが合えば代用できる場合があります。ただし、人間用歯磨き粉は使用せず、犬専用の歯ブラシとして衛生的に管理してください。
歯ブラシを嫌がる場合は、無理に押さえつけず、口元へ触れる練習から少しずつ進めます。出血や痛み、強い口臭、歯のぐらつきなどがある場合は、セルフケアだけで済ませず動物病院へ相談しましょう。














